ロエベ ファンデーション クラフト プライズ2019 大賞受賞者は・・・

石塚源太 『Surface Tactility #11 』 2018年

2,500を超える応募作品の中から、1ヶ月以上をかけて29のファイナリスト選ばれ、さらにその中から 審査員によって石塚源太が、2019年度の大賞に選ばれました。審査員は深沢直人氏、 ジョナサン・アンダーソン、クラフト プライズ2018年の大賞受賞者であるジェニファー・リー氏を 含む、優れたクリエイティブ・インダストリーのリーダーによって構成されています。

ロエベのクリエイティブ ディレクターであるジョナサン・アンダーソンは、本年の大賞受賞者について 「石塚のワークは、クラフトがオープンであり自由であることを証明しました。伝統的な漆テクニック をコンテンポラリーに生まれ変わらせ、新しく彫刻的なクラフトのヴィジョンを表現しています」と コメントを寄せています。

また、審査員により2つの特別賞が、ハリー・モーガンの「‘Untitled’ from Dichotomy Series,2018」と高樋 一人の「 KADO (Angle), 2018」に贈られました。

6月26日から7月22日まで、石塚源太の大賞作品を含む、29名のファイナリストの作品は、 東京の草月会館にあるイサム・ノグチ作 石庭『天国』にて入場無料の展覧会にて公開されています。

セラミック、家具、ガラス、籠、ジュエリーから、金属細工まで、幅広い分野にまたがるこれらの作品からは、今日のクラフトにおける世代を超えた最高の卓越性を見ることができます。

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Genta Ishizuka
Surface Tactility #11
Urushi, styrene foam balls, 2 way tricot, linen cloth

 

Using the simple motif of a bag of oranges as his point of departure, Ishizuka elevates this humble form through his expert use of lacquer. The allure of the gloss of his material creates an immediately sensual attraction that is contemporary in its appeal, belying the fact that the urushi lacquer technique originates from Japan between the 7th and 8th centuries.

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Harry Morgan
Untitled' from Dichotomy Series
Glass, concrete

 

Harry Morgan’s work inverts the rules of gravity and creates objects that are completely counterintuitive. Referencing the brutality of architecture and the craft of Venetian glass making, a dense mass of concrete sits on top of a block of individual glass laments. His works establish a powerful relationship between the two contrasting materials as they merge to become one form.

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Kazuhito Takadoi
KADO (Angle)
Hawthorn twigs, waxed linen twine

 

Working entirely in organic matter grown by himself, Takadoi sews together branches, grasses and reeds to create forms that shift and change as the material matures and evolves. Over time, a more subtle palette of colour is gradually revealed by this process. This work has a severity of form that puts in play ideas surrounding void versus solid, and shadow versus light.

石塚源太 『Surface Tactility #11 』 2018年

ロエベのクリエイティブ ディレクター ジョナサン・アンダーソンは、 「石塚のワークは、クラフトがオープンであり自由であることを証明しました。伝統的な 漆テクニックをコンテンポラリーに生まれ変わらせ、新しく彫刻的なクラフトのヴィジョンを 表現しています」と評価しています。

また、2つの特別賞は、ハリー・モーガンと高樋 一人に贈られました。

ハリー・モーガンの「‘Untitled’ from Dichotomy Series,2018」に審査員はこうコメントしています。「この極端さは、通常交わらない素材同士の逆説的な対峙です。彼はクラフトのスピリットを一般的な素材に持ち込んだのです」。

高樋 一人の「 KADO (Angle), 2018」に対し審査員たちは、「“名前のないクラフト”と自身の庭で素材を育てるところ制作活動を行なっている」点を強く賞賛しています。

2018年度のロエベ ファンデーション クラフト プライズ2019 大賞受賞者であり、2019年度の審査員であるジェニファー・リーは 「本年のファイナリスト達は、昔からの伝統的な技術が、ラジカルでコンテンポラリーなものに変わる驚きを証明してくれました。この賞は、好奇心を書きたて、素材を新しい形で用いるオープンな表現を引き出しています」と述べています。

 

ロエベ ファンデーション クラフト プライズ2019 ファイナリスト

2,500を超える応募の中から、29作品がファイナリストとして選ばれました。

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​2019年 審査委員 / 専門委員

審査員:​

-アナチュ・サバルベアスコア (審査委員長)、スペインの大手新聞「El Pais (エル・パイス)」建築、デザイン担当評論家​​

-ベネデッタ・タリアブーエ、建築家、プリツカー賞審査員​​

-ディヤン・スディック、 著作家、 ロンドン デザイン ミュージアム エメリタスディレクター。​​

-エンリケ・ロエベ、ロエベ財団名誉会長​​

-ホング・ナム・キム、韓国ナショナルトラスト 会長。​​

-ジェニファー・リー, ロエベ財団 クラフトプライズ2018 受賞者​​

-ジョナサン・アンダーソン, ロエベ クリエイティブ ディレクター​​

-深澤直人, 日本民藝館 館長​​

-パトリシア・ウルキオラ、建築家、工業デザイナー​​

-ワン・シュウ, 建築家, プリツカー賞審査員​​

-ウルフギャング・レッシェ、ミュンヘン商工会議所・展示会・見本市長

専門委員:

-アディ・トッホ、メタルワークアーティスト、ロエベ財団クラフトプライズ2017ファイナリスト​​

-アナチュ・サバルベアスコア (事務総長), スペインの大手新聞「El Pais (エル・パイス)」建築、デザイン担当評論家​​

-アントニア・ブーストレム、ロンドン・ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館・展覧会ディレクター​​

-ジュニョン・キム、ガラスアーティスト、ロエベ財団クラフトプライズ 2018 ファイナリスト​​

-ミン・チェン、家具デザイナー、ロエベ財団クラフトプライズ2018ファイナリスト​​

-パウラ・アザ 、ロエベ ヘッド オブ アーキテクチャー​​

-サラ・フリン、陶芸家、ロエベ財団クラフトプライズ2017ファイナリスト​​

-ラモン・プイ・クヤス、ジュエリー アーティスト。​